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- マウスピース矯正に向いてる方・不向きな方
向いてる方
抜歯の必要がなく歯の移動が少ない方
歯列矯正で抜歯を行うかどうかは、大きな分かれ道となります。効果的に前歯の位置を後方へ下げたい場合には、前から4番目の歯を上下左右各1本ずつ、合計4本抜いて矯正を行う事があります。
最後臼歯を奥へ押し込むことはワイヤー矯正ではなかなか難しく、インビザラインで行うのが望ましい治療内容と言えます。また、インビザラインでは治療開始前に、治療後の歯並びをシミュレーションで確認することができます。
装着・ケアなど自己管理ができる方
①毎日20〜22時間の装着ができる
インビザラインは取り外し可能なマウスピースを使用するため、「好きな時に外せる」と誤解されることがあります。
しかし実際には、1日20〜22時間の装着が必要で、外していられるのは食事や歯磨きの時間のみです。
②マウスピースをスケジュール通りに交換できる
マウスピースの交換時期は、歯並びや歯の動きに応じて異なります。
交換時期を守らないと、歯が正しく動かないため、歯科医師の指示通りに交換できる方が向いているといえます。
③マウスピースのお手入れを徹底できる
インビザラインのマウスピースは1週間程度で交換するため「使い捨て」のイメージがあるかもしれませんが、日々のお手入れが重要です。
食事や歯磨きの際に外した後は必ず洗浄し、専用の洗浄剤を使うと効果的です。
ワイヤー治療をなるべく早く外したい方
ワイヤー治療をできるだけ早く外したい方には、ワイヤー矯正とマウスピース矯正を組み合わせた「コンビネーション矯正」が適しています。
まずワイヤーで歯を動かした後、マウスピース矯正で最終調整を行うため、短期間でワイヤーを外すことが可能です。
不向きな方
コーヒーなど、着色のつきやすい飲み物やジュースが好きな方
①色の濃い飲み物と着色リスク
コーヒー、紅茶、コーラ、濃いお茶、赤ワイン、黒ビールなどの色の濃い飲み物
マウスピースに着色を引き起こす可能性があります。特にコーヒーやお茶に含まれる「タンニン」や「ポリフェノール」は着色の原因となります。これらの飲み物を飲むときは、必ずマウスピースを外し、飲んだ後に水で口をゆすぐか歯磨きをしてから再装着しましょう。
②熱い飲み物と変形リスク
ホットコーヒー、ホットミルク、ホットココア、白湯、ホットワインなど
概ね60度を超える温度の飲み物は、マウスピースを変形させる可能性があります。特に冬場の温かい飲み物には注意が必要です。
③糖分が多い飲み物と虫歯リスク
甘い炭酸水、スポーツドリンク、フルーツジュース、野菜ジュース、乳製品飲料などの糖分が多い飲み物
マウスピース内に糖分が停滞しやすく、虫歯の原因になります。スポーツドリンクにはクエン酸やアミノ酸などの酸性成分が含まれることが多く、これも虫歯リスクを高めます。
タバコを吸っている方
1. 歯の移動が遅くなる
ニコチンの血管収縮作用によって血流が滞り、歯や骨への酸素供給が減少します。これにより、歯の移動に必要な代謝が低下し、矯正治療の進行が遅れる可能性があります。
2. 歯周病が進行しやすくなる
血流が悪くなると歯ぐきに十分な酸素と栄養が届かず、歯周病菌が繁殖しやすい環境を作ってしまいます。また、喫煙により歯ぐきの出血が抑えられるため、初期症状に気づきにくく、歯周病が進行してしまうこともあります。
3. 口臭が発生しやすくなる
ニコチンの作用で唾液の分泌が減少し、お口の中が乾燥するため、口臭が発生しやすくなります。特にマウスピース装着時には唾液が歯面全体に行き渡りにくいため、口臭がより強くなる場合があります。
自己管理が苦手で、物忘れが多い方
インビザライン矯正治療では、装置を1日20〜22時間装着することが求められます。
装着しない理由として、「寝ている間に外してしまった」「食後に装着を忘れてしまった」「装置を紛失した」などが挙げられました。また、「面倒くさい」と感じて治療を途中で諦めてしまう方もいます。
矯患者様自身の努力と自己管理が重要です。
抜歯が必要で歯の移動が大きい方
歯の根(歯根)の位置が大きくずれている場合、インビザラインでは歯根の改善が難しいことがあります。
また、見えている歯の位置が本来の並びから大きくずれていると、アライナーの着脱に支障が生じ、その歯の位置を治療できないことがあります。さらに、抜歯後に歯を大きく移動させる必要がある場合、インビザラインではなく、ワイヤー矯正の方が適している場合もあります。